国宝、琵琶湖疏水と暮らす。
明治2年の首都移転で活気を失いつつあった
京都の復興策として計画された琵琶湖疏水。
約20kmに及ぶ運河は水道・水力発電・
舟運・かんがいなどに活用され、
京都の近代化に大きく貢献した。
その諸施設についてこのたび、
24箇所が重要文化財に、
うち5箇所が近代の土木構造物として
初の国宝に指定される見込みに。
自然の美と人間の叡智にふれる日々は
きっと、あなたの宝物になる。
Recommend Route01 緑道をのんびり歴史散策。
琵琶湖疏水の山科エリアは「山科疏水」と呼ばれ、
緑道が整備されているのがうれしい。
桜や紅葉はもちろん、京都の近代化の足跡もあちこちに。
明治の偉人が疏水に寄せた「扁額」の言葉や、
日本最初の鉄筋コンクリートの橋「第一一号橋」など、
散歩をしながら発見を楽しむのもいい。

出典:「日本遺産ポータルサイト」文化省 image
Recommend Route02 船上から優雅に国宝を鑑賞。
例年、春(3~6月)と秋(10〜12月)に運行される
「びわ湖疏水船」は何度もリピートしたくなる体験。
山科から乗るなら「四ノ宮船溜」乗り場へ。
国宝・重要文化財に選定された数々の施設を
水上からより近く、より迫力ある風景として満喫できる。

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文化を巡る。
琵琶湖疏水のほぼ西端にあたる岡崎エリアは
疏水の水を利用した別荘や文化施設が並ぶ、
京都でも屈指の文化ゾーン。
山科から船で訪ねれば、
また格別の趣を堪能することができる。

無鄰菴
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image 南禅寺
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image 平安神宮
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image 京都市美術館
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image 岡崎さくら回廊十石舟めぐり
偉業を訪ねる。
琵琶湖疏水は当時の京都府の予算の
2年分もの工事費を要する前代未聞の大事業。
大学を卒業して間もない田邉朔郎を
工事の主任技師に、
日本人のみの手によって進められた。
水力発電、上下水道などの偉業の足跡を、
今もさまざなま遺構で垣間見ることができる。

南禅寺水路閣
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image ねじりまんぽ
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image 蹴上発電所旧本館
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image 琵琶湖疏水記念館
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image 旧御所水道ポンプ室
Topics
美食を嗜むひとときも格別。
岡崎・南禅寺エリアには文化ゾーンらしく、
料亭やレストランなどの名店が充実。
中でも「湯豆腐」は名物として知られ、
庭園を眺めながら京都風情を味わうことができる。
